私は、整理があまり得意ではない。小さい頃から、うまく整理することが下手な方だったようだ。
そんな私なので、このPC時代の到来で一番うれしかったのが、文書を「ファイル」という概念で整理できるということだった。しかも、フォルダ(ディレクトリ)という階層的なスペースにファイルを整理できる、というのもありがたかった。平面的な紙を積み上げても全く整理できないけれど、PCの中ではあたかも紙が立体的に整理できる感覚に思えたからだ。
ところが、クライアント先とのやり取りの中で、紙媒体をもらうことも結構多く、PCフォルダの中に収まり切らないモノも増えてきた。いつの間にか整理下手の私の素性が表われてきて、デスクの周りは紙媒体の山が隆起しつつあるという事態に陥ってしまった。
おまけに、整理してあるはずのPCフォルダの中も、様々なファイルが放り込んであって、やや乱雑になってきている。特にファイル名のつけ方に関しては、かなり注意を払っているつもりだが、ひとつのテーマに関してWordとExcel、というように複数のアプリケーションファイルを用いた場合には、あとでフォルダの中を見回しても関連性がわかりにくいのが実情だ。
ファイル名は気をつけている、と書いたが、そもそも本文に書いてある内容を一口で言い表す、というような高度な?国語的能力を要求されるわけだからかなり難しい。あまり広い概念で名前をつけると、同じような名前ばかりフォルダ内に溜まってしまうし、狭いテーマを言い表した名前にすると、あとで何のことだかわからなくなってしまうことが多い。
結局、フォルダ内の文書を片っ端から開いて確認し、「あったあった」と探し出すのが最近のパターンだ。
とにかく、かつて感動にむせんだ?ファイルという概念が、最近ではそれほど便利でなくなってきたことは確かだ。で、このままではいけない、何とかしなくては・・・と思い始めていたところである。